医療ドラマについてあれこれ語る
どうも、びわです。
今日は最近飽和状態にもなっている医療ドラマについてあれこれ偉そうに語ってみます(笑)個人的な意見なので、不快に思われる方もいるかもしれませんがご了承ください。
今回は今放送中のアンサングシンデレラのように何かの職業、分野に特化した医療ドラマ(最近のもの)について、比較しながらつらつら書いていきます。
アンサングシンデレラ
フジテレビ 木曜劇場 2020.7.16スタート
全体評価★★☆☆☆
演出★★☆☆☆
配役★★★☆☆(なんで局違うのにあ〇番だらけなんだろう…)
リアル:エンタメ=3:7
まだ2話しか見ていない状態で評価するのもあれなのですが…
正直、私は合わないなと感じました。
このドラマ、患者の悲痛な様子や葛藤を描くのはとても上手いのです。その点はさすがフジだなと感じます。
しかし!
演出面で気になることが多々… この、病院薬剤師というところに焦点を当てたのはいいと思うんですよ。しかし、医療ドラマとして良いかと言われると正直うーん、、薬剤師って普通に素晴らしい職業なので病院薬剤師を取り巻く環境、職業を下げる必要性がそこまでないんですよね。
あまりにも周りを下げると、どうしても違和感を感じてしまいます。「ラジエーションハウス」でも同様な演出でしたが、もう少しストレートに書くこともできるのでは?と思いました。
また、職域無視、越権行為を連発するのも医療ドラマとして大丈夫なのか?
もちろんドラマなのでリアリティーは求めていません。ですがこのドラマの場合、実際に存在するこの仕事のやりがいだったり素晴らしさを世間に伝えていこうというコンセプトは少なからずともあるはずであり、やはり最低限のボーダーというか、再現しなければならないラインというものはあるはずなんですよね。
でもそのボーダースレスレ(もしくは下回ってる)の状態でシーンにそぐわないコメディ要素を投下し誤魔化す演出には違和感を覚えました。
他に違和感を感じた点についてはこのツイートに書いてあります。(辛口ですいません)
不思議な点が多いこのドラマ…
— びわ@ドラマ垢 (@biwadorama) 2020年7月23日
・謎のあな番メンバー集結
・ドラマと割り切っても気になる越権行為のオンパレード
・無駄に多いコメディ要素
・謎の効果音
・いや院外で個人情報出すのやめとけ()
・ファン狙いの唐突な関西弁
・「EDが全てです」#アンサングシンデレラ
冒頭で患者の描写は上手いと書きました。これは本当に本当です。しかし、本編では削ってもいいようなシーンが多い代わりに患者の描写が不足しているなという気はします。放送回数の関係で本来予定していたものよりかなり詰め込んでいるからだとは思うのですが、焦点、テーマが定まっておらずまとまりがなくなっているように感じます。
エンディングで一切セリフ無しで映像だけで魅せるという演出方法も確かに面白いのですが、もっと本編にも盛り込んで丁寧に描いてほしいというのが本音です。
いやなんかね…凄く勿体ないんよ、、
— びわ@ドラマ垢 (@biwadorama) 2020年7月23日
患者の描写とか凄く良いのに、雰囲気を破壊するレベルの演出が所々に入ってたりするから…あとこれは放送回数の問題もあるから仕方ないのかもしれないけど、1回に話盛り込みすぎて焦点が分散されてしまっているというか、、#アンサングシンデレラ
あくまでも2話見ただけの感想ですが、正直企画側が伝えたいことを視聴者に届けるのを、過剰な演出が阻害してしまい、全体的にまとまりがなくなっているという印象はあります。周りを貶すことなく、もっと自然に描けたらきっと良作になるのでは?と思います。
アライブ
フジテレビ 木曜劇場 2020.1月期
全体評価★★★★★
演出★★★★★
配役★★★★★
リアル:エンタメ=8:2
アライブはここ最近の医療ドラマで私が最も好きな作品です。
何が良いかって、やはりストーリの奥深さ、表現しづらいような重い内容でも忠実に描いてくるところですね。
このドラマって多くの医療ドラマと違ってとにかく助けられればいいっていうんじゃなくて、個人の事情に視点を向けて深く食い込んでるからいいよね。まあそこがこんなに重くなる原因でもあるんだけど #アライブ
— びわ@ドラマ垢 (@biwadorama) 2020年3月5日
アライブも、医者という枠組み内ではありますが、がん専門医に焦点を当てたドラマです。原作は無く完全なオリジナルドラマでしたが近年稀に見る良作でした。
では、同じようにある職に特化しているアンサングシンデレラと根本的に違うのはどのような点か?
アンサングシンデレラは、その仕事の良さを伝えたい
アライブは患者との関わりの中で生まれるもの、各々が立ち向かっていく情景を伝えたい
ここの違いかと勝手に思っています。でも結果的にはアライブもこの職業の素晴らしさについて描けているんですよね。これが良作だと感じた所以の一つでしょうか。
医療ドラマに不可欠な患者という存在。やはり患者との関わりやお互いの心情を忠実に描けてこそ、質の高いドラマになると思います。
アライブは医療ドラマ特有の派手さはほとんどありません。だからこそリアルで、たくさんのことを考えさせられるドラマになったのかと…テーマが重いせいか視聴率こそ伸びませんでしたが本当に良質なドラマでした。
病室で念仏を唱えないでください
TBS 金10 2020.1月期
全体評価★★★★☆
演出★★★☆☆
配役★★★★☆
リアル:エンタメ=5:5
これも僧医というなかなか特殊な職に焦点を当てたドラマです。
設定も面白く、ストーリーは結構考えさせられるものが多くて良作でした。
しかし漫画原作なので突飛な演出や唐突なコメディが多く少し気になった部分もありますが、全体としては丸く収まってた印象。救急救命にしてはあまり緊張感は感じられませんでしたが(笑)
このクールで同局で放送されていた、「恋は続くよどこまでも」(これは医療ドラマっていうより恋愛ドラマだけど笑)、そしてアンサングシンデレラも漫画が原作となっていますが、やっぱり医療系の漫画の違和感なく実写化するのって難しいんですよね。漫画では違和感なく読めるシーンもいざ映像化してみるとあれ?ってなったり…
2次元の読み物では許容できることが、3次元だと許容できなくなるこの現象…まあドラマという創作物といえど、どうしても現実社会との比較をしてしまいたくなるので仕方ないことなのかなと思います。
その点、オリジナル脚本は割と演出や進行に融通が利くので作りやすいという利点があるのかもしれません。
まとめ
今までよくわからん総評を書いてきましたが、結局私はどういう医療ドラマが好きかというと、医療面だけでなく、人間味、人間らしさを描いたヒューマンドラマの要素も兼ね備えたドラマが好きです。
それぞれにリアル:エンタメの比率を書いてみましたが(完全に直感です)医療ドラマにおいて何対何がベストだという決めつけはできません。作風によってそのドラマ内でのベストバランスって変わってきますから。
患者とのやり取り、お互いの葛藤、人間臭さが細部まで描かれていて、放送中も放送後も倫理観だったり、人生観を考えさせられるドラマ。そんな作品が私の好みです。
~余談~
アンナチュラルやMIU404みたいに架空の職業を扱うのって、リアリティーの概念とは無縁だし演出や脚本の幅が広げられていいですよね。架空と言えど、現実世界に落とし込むことも可能ですし。
医療ドラマだと架空の職業を作るのは難しいかもしれないけれど、作ってみたら案外面白そうな気がします(笑)