アンサングシンデレラについて

アンサングシンデレラもついに最終回を迎えましたね。

このご時世、医療ドラマを撮影するというのはかなり大変な事だったと思います。出演者、スタッフの皆さん本当にお疲れさまでした。そして、急遽出演が見送られた清原翔さんの代役を全うしてくださった成田凌さん、本当に素晴らしかったです!

 

 

ですが

この展開は個人的にはあまり好きではありませんでした。

この記事では思ったことをズバッというので前もって謝っておきます。🙇‍♀️

同じような意見を持っていない方は見ない方がいいかもしれません(笑)

 

 

最終回、皆さんどういった感想を持たれましたか?私はというと…

開始5分

 開始20分

 開始40分

 

 いつまで経っても瀬野が出てこない!!!(結局開始45分ごろに元気な姿で登場しました。)

原作では病気になんてなっていない瀬野を勝手に亡くなる設定にしなかったのは良かったですが、それにしても田中圭さんが多忙過ぎて撮影スケジュールを押さえられなかったのでは?と思うレベルの出演時間の短さ…

正直唖然としました。また、こうやって生死で引っ張るの、本当に汚いなと思いました。

 

前回、「薬剤部はバラバラになった」という不安を募らせる終わり方だったのにも関わらず、まるでそのセリフがなかったかのような最終回。

そもそも、ちゃんと起承転結のあるドラマなら最後は一話完結型のような話は入れず最終回ではクライマックスでスポットが当たっている登場人物を丁寧に描くというのがドラマのやり方だと思うんです。それを崩すからこそ面白くなるドラマも中にはあると思いますが、この「アンサングシンデレラ」は間違いなく当てはまりません。産婦人科の話はとても良かったですが、薬を飲まずに捨てる患者の話は私の記憶が正しければ以前あったし、今回初回かな?みたいな印象を受けてしまいました。

 

原作では瀬野が癌になるというくだりは無かったそうで、原作者の方もTwitterで驚いたという言葉を口にしていました。原作を実写化するというのはかなり難しいことで、現在放送中の「私たちはどうかしている」では原作にあまりにも忠実なあまり漫画なら浮かないところがドラマだと浮いてしまっているように感じます。

どれだけ原作に沿うか、その塩梅はスタッフ陣の技量が見られるところだと思います。

本作では、そもそも原作にない展開をがっつり入れてきましたが…

原作者の承諾も恐らく無く、ガラッと変えたのはかなり問題だと思いますが、変えたからと言って100%台無しになるというわけではありません。その後の展開が良ければ…

 

先週の、瀬野に治験を勧めるが、瀬野の母は治験薬を使っても全く改善せず最期まで苦しんだから自分はやりたくない、今まで以上の苦痛が待ってるかもしれず怖い、と葛藤するシーンは良かったです。うるっときました。(その後のみどりの一緒に戦いましょう的なセリフはどこか無責任さを感じてしまいましたが(笑))

 

ですが

今回…いきなり説明も無く産婦人科でばりばり働いているみどりを見て純粋に困惑した視聴者は多いのではないでしょうか?

みどりが瀬野について話す時いつも過去形だし、結構フラグ立っていましたよね。

 

特に私が許せなかったのが

スタッフみんなが瀬野は治験をしても助からなかったと思っていたが、みどりが最後の最後に皆勘違いしてるかもしれないけど瀬野さんは生きてますよ?と突っ込む

というオチにしたところです。

 

せめて治験の苦しさ、薬剤部のみんなと一緒に戦っていく様子、苦しみを乗り越えた先に待っている未来といったものを描いていれば話は別ですが。。

こういった描写も無く、亡くなってたと思ったら治ってた。というあまりにも倫理観に欠けたオチにしたのは普通にショックでした。先週まで瀬野の葛藤する様子をあんなに丁寧に描いていたのに勿体ないです。改善の余地はあったと思います。

 

という事で、

勝手に私が最終回改善案を考えてみました!!!(何やっとん)

※『』はサントラの名前です。

 

[冒頭]

前回の「薬剤部はバラバラになった」と刈谷が伝えるワンシーンをもう一度入れる。

[開始1~3分]

萬津産婦人科医院の外観

萬津産婦人科医院でバリバリ働くみどり

[4~5分]

小野塚と会うみどり。瀬野が不在で自分が救急薬剤師を任せられているという話を聞き過去の過ちを思い出す。

[6~30分](回想シーン)

「二年前」テロップ

治験を受け入れる瀬野

しかしやはり未知の抗がん剤に苦しみ、やめさせてくれと言う。(『患者と向き合う』)

みどり「瀬野さんの苦しみを共有することはできない。でも少しでも可能性があるのなら生きていてほしい。身勝手で無責任なのは分かっています。それでも希望を捨てないでほしい。薬剤師として。私個人として。(涙ぐみながら)」

瀬野「葵…」

(↑みたいなセリフ入れたい!(笑)くさいけどw)

薬剤部も応援に駆け付け瀬野は治験続行を決意する。(『Fight Song』)

徐々に検査結果が良くなり始め、みんなで喜ぶ図

 

そんな時みどりが治験の手順を間違えていたことが発覚し左遷(←これ本編でもよくわからなかったのですがとりあえずこのくだりは入れておきます。原作では萬津総合病院内の産婦人科に移動するとのことです。情報ありがとうございます。)

[31~45分]

持病のてんかんを抱えながらも無事出産を迎えるお母さんやみんなで支援しあう産婦人科医院での明るい雰囲気を描く。

そんな中萬津総合病院から戻ってこないかと声がかかる。迷いながらもみどりは戻る決意を決める。

[46分~エンディング]

みどりが薬剤部に戻ってくる。笑顔で出迎える薬剤部。そこには完全に復活した瀬野の姿も。

エンディングを小さめに流して羽倉工藤夫婦の流れを入れる。

エンディング大きめにして皆が黙々と調剤している姿を流し、季節が変わった描写を描いてからの工藤の赤ちゃん登場。みんな赤ちゃんを取り囲んで楽しそうにしている。

 

 

ちょっと恥ずかしいな~(笑)

もちろん出演者のスケジュールやCMのタイミングなんかは一切考慮に入れていないので非現実的ではありますが…

でも個人的にはこんな感じの展開ならもう少し満足感が大きくなったんじゃないかなと思います。(そもそも瀬野さんの癌の展開はいらないと思うけど)

やっぱり時間的なことを考えるとてんかん持ちの妊婦さんのことを深く描くのは無理がありますね。母親との流れなどは省略するか、ほぼ口頭にするかしかないと思います。



 

 

散々いろいろ話してきましたが…大好きだった回もあります。

三話の浅利陽介さんがゲストの回。あれは以前ブログにも書きましたがなかなか良かったです!他の回も患者の描き方はとても上手くてよかったのですが、あまりにも話を詰め込みすぎてバランスが取れなくなっていた回が何回かあったように感じます。

エンディングで綺麗に収まるけど、それぞれの患者エピソードが良いだけに勿体ない!

 

医者、看護師に焦点を当てたドラマが多い中、あまり焦点の当たらない薬剤師について取り上げたのはとても良い試みだったと思います。ただ、いくらドラマとは言え医療倫理観に欠けていたり、医者、看護師を侵食しすぎていた部分があったのでこのドラマが伝えたいことを正確に伝えきれていたかと言われれば、うーん。。と思ってしまう自分がいます。もう少し改善の余地があったドラマだとは思います。

 

フジの木曜劇場の医療ドラマ、結構好きなのが多くて、コードブルーは勿論、前回のアライブも本当に好きでした。だから期待しすぎたというのもあるとは思います。

演出は上手いけどどこか惜しかったのが少し残念なポイントではありました。


まあ色々不満な点はありましたが、ともかくこの大変な時期に11話無事完走できたのは良かったです。